働くことに思うこと

新大阪で起業した男の顚末まで

社会人経験もやる気もやりたいことも無くてもいいけれど、 何をしてきたかのアピールは必要。

僕は面談の時に必ず聞く。

会社以外の活動でもいいので、どんな経験をし、成功し、失敗してきたか。

 

僕たちのようなチームで行う仕事は、場を読む感覚だったり、危機をいち早く察知する能力だったり、相手に対して心地よい対応をしてくれる自然な感覚を持った人が望ましい。

 

僕は長いあいだ人事に携わってきたが、会社という組織では長く勤めてもらわなければ評価のしようがない。1年で個人を量ることは難しいし、1年で極めることのできる職業などないため、当社に限ってはできるだけ長くつづけてくれるような集団生活に適した人柄を最も重視している。個人の能力だけ高い嫌な奴がうっかり上司になったりすると、とても不幸なことが起きることをたくさん見てきたからだ。

 

 さて、未経験歓迎の募集をしているとたくさんの方が応募してくれるわけだが、会社のいう未経験者とは、自社に近い業務の経験が必要ないだけで、人生の経験までも未経験を歓迎しているわけではない。

 

ボランティア活動だったり、趣味の世界だったり、遊びでもスポーツでも誰しも何かに打ち込んだことはあるはずで、打ち込めばかならず失敗や成功体験があるはずだ。失敗体験は人格を丸くし、また賢くしていく。

 個人の能力を重視する会社であれば個人の能力をアピールすればよいし、チームプレーを重んじる会社であればチームで行った経験をアピールすると効果的だ。

履歴書に書くことがないと若年層は悩むが、学歴や雇用経験以外を書いてはいけないなどというルールは無い。いろんな経験をかけば、A3用紙の履歴書には書ききれない人だっているはずだ。書式なんて変更して自己アピールのできる項目を増やしてしまえばいい。

  

最近の企業は人事研究が進んだおかげで、学歴だけを重視せず、個人の経験や人格を総合的に評価しようと試みているところが増えた。新卒後勤めた会社を3か月で辞めてしまっても、それも一つの経験としてポジティブにとらえていれば必ず良い職業は見つかる。こっちでダメだからと言って、あっちでもダメだとは限らない。自分で決断した道は堂々と歩く方がよい。

 僕の会社は未経験者ばかりだが、各々がここに勤めるまでに辿った経験の蓄積が広く全体の業務に役立っている。経験の多い人間はよく疑い、多少のことでだまされるようなことも無い。社長の言うことは絶対ではなく参考程度に聞いておき、鵜呑みにせず誰の言うことも疑い、自分で調べて確証を得る習慣がある。

 

僕は会社をクビになって独立したし、過酷な会社から流れ着いた社員もいるし、会社を倒産させた社員だっている。アニメな話題で顧客と仲良くなって取引を円滑に進めている社員だっている。 全ての経験は自分の役に立てるためにある。

だからこそ、自分が今までどんなことに打ち込み、どんな経験をしてきたかのアピールをしてほしい。せっかくの沢山の経験も、思っているだけで黙っていては持ち腐れになる。人事担当者や僕たちにはそこまで見抜く能力は無いのだ。

 アピールできるようになれば会社が欲しがる確率は格段に増える。結局はセールスマンのように、明るく経験を売込みできる能力があるか無いかで結果は大きく変わるのだ。

僕たちのようなベンチャー企業においては、今の事業が来年まで続いているとは限らない。だから僕たちは絶えず変化し、誰もしていないことをして、取引先に最高の成果を出して見返りを得るために日々挑戦している。経験で凝り固まった脳より、未経験者の素朴な疑問が業務を大きく改善するきっかけになることだってよくある。

 

 就労は手段であって目的ではない。就労の様々な体験を通じて見えてくる人生もある。会社をうまく利用すれば、自分のやりたいことが見つかるかもしれない。過去のすべての経験をポジティブに捉えて、まずはアピールだ。

 

 

RESUS社会保険労務士事務所

山田 雅人