働くことに思うこと

新大阪で起業した男の顚末まで

冷えた会社に温かい味噌汁を

寒い。とにかく寒い。

 

今年は東京でも大雪が降り、わが社の所在する大阪も雪がちらちらと舞う。

 

(大阪では雪あんま降らんねん)

 

ぬるい気候に慣れてしまっているわれら関西人は、気温が0度以下になると一気に体調を崩す情けない身体になってしまっている。

 

とはいえ、嘆いても仕方がない。

 

何か対策はないものかと検討した結果、情けない身体をさらに甘やかす方法を思いついたので早速実験してみる。

 

それは、ドリンクバーを拡張させた、味噌汁バーだ。

 

さてわが社員たちはほとんどが弁当持参で出社する。健康を考えてのことか、外出嫌いなのか、家族のついでなのか、給与が安いのか、事務所の居心地がいいのか、そのすべてなのか。社員たちには恐ろしくて聞けないが、とにかく弁当持参の社員が多い。

 

そして社長の私をはじめ、最近は社内で弁当を広げている社員を見かける。

 

私は社長なので、休憩や休暇の概念すらないのは当然ではあるが、労働者である従業員たちは違う。しっかりと休憩をとり、長い労働時間内のパフォーマンスを維持してもらわなければならない。

 

私的には、休憩は完全に労働から解放された時間を言い、指揮命令が及ぶ時間は休憩時間と呼ばない原則をしっかりわきまえているので、できるだけ事務所を出て、階下の休憩所などを利用するよう促しているが、先日休憩所の空調故障でやむなくオフィスメシをするものが多かった。

 

しかし、空調が修理され、快適な温度設定になったにもかかわらず、未だオフィスメシを続けているものがいる。

 

静かなので麺類啜るの恥ずかしいとか、ほかの会社の方も利用するので気まずいとか、独りぼっちのとき寂しいとか、降りるのめんどくさいとか何かと理由をつけている。

 

麺は啜るものだし、社内なら気まずくないのかとか、寂しいとか意味不明で、降りるのなんてエレベーターが勝手に運んでくれるではないか。

 

君たちは人がめんどくさいからやりたくない仕事を代わりにやっているじゃないか。(当社は事務代行会社)

 

しかし休憩時間自由利用の原則に照らし合わせても、事務所内での休憩は望ましくない程度で、本人さえよければ禁止することはできない。

 

法令順守を旨とする私には追い出すこともできないので仕方ない。

 

こうなったらしっかり休憩とらせてやんぜ。

 

ということで、以前一部従業員よりリクエストのあった味噌汁を置いてみる。もちろんインスタントだ。フリーズドライもよいがまだ高すぎる。ケチ社長の私は買わない。

 

今回はイオンPBのしじみ汁と、まつたけのお吸い物にしてみた。

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一杯たった数十円の味噌汁。毎日のんでも会社の負担は数千円だ。

  

メーカーさんに聞かせたい。

 

君たちが作っている汁物が、こんなに喜ばれているぞ!

  

私も試飲させていただいたが、自宅で飲む味噌汁より、定食屋で飲む味噌汁より、格段に美味い!つらい時だったらきっと泣いてしまう。

 

そして、味噌汁を飲んでいるときは、誰も仕事を振ってこないバリアが張られることも発見した。大発見だ。

 

非日常感。背徳感。優越感。いろいろな味がする。

 

ポットのお湯を注いだだけのインスタント味噌汁。お味噌の効能は別の専門家にお任せして、経営の観点から「事務所で味噌汁」の効果を参照しよう。

 

【事務所で味噌汁のメリット】

①温まって作業が早くなる気がする

②確実に休憩できる(味噌汁の香りで休憩中をアピールできるから)

③栄養が補充されて脳のパフォーマンスが上がる

社長の人気が上がる

 

モチベーションを指数化することは難しいが、間違いなく上昇している。

 

どこの定食屋でも頼んでないのに出てくる味噌汁。外食産業の普及でその存在感、ありがたみは確実に低下している。

 

確実におまけ扱いだ。

 

その味噌汁が、会社にあるだけで主役となって輝きだす。経済の歯車である一私企業のステージで、インスタント味噌汁が雪を背景に美しく舞うのだ。

 

これはオフィスワークの会社に是非お勧めしたい。採用戦略的にも面白い。

 

「わが社のような零細企業には社食など手が届かない。」

 

そう思っている中小企業の社長達。オフィスに味噌汁を。

 

わが社には燦然と輝く味噌汁バーがある。

 

 人気、欲しいやろ?

 

(記事を書いた人)

RESUS社会保険労務士事務所

山田雅人

yamada@resus.co.jp